2015年4月14日火曜日

あと打ち

「あと打ち」という言葉をご存知だろうか。

音楽の用語で、「裏打ち」とは区別されている。「裏打ち」は拍のウラを弾くこと。
♪ウンチャッウンチャッ♪の「チャッ」のところを弾くことであるが、「あと打ち」ってなんだろう。

この言葉を聞いたのは学生時代にクラシックギタークラブに在籍中。1回生の時に先輩から「裏打ち」「あと打ち」を教えてもらった。そのときに聞いた話によると、拍の通りに弾くのは「前打ち」で、拍からちょっと遅らせて弾くのが「あと打ち」だったと記憶している。しかし、この「あと打ち」、できる先輩がいなかった(正確にはそれで弾いているのを聞いたことがない)ので、自分もできるようにならなかった。

これは本当に音楽用語なのか?ネットで調べても「裏打ち」の意味しかでてこない。ギターソロに特有の用語なのかもしれない。確かギター教室の先生が言っていたような記憶もある。

で、「あと打ち」の名人といわれていたのがアンドレス・セゴビア。スペインのギタリストである。確かに和音の連続のとき少し拍からずれているように聞こえる。特にバロックの曲などそんな感じに弾いている。

これを学生時代に教えるというのはどうなのだろうか?
他に教わった、アポヤンドやアルアイレなどの右手の奏法、クレシェンド、デクレシェンドのやり方などと比べるとはるかにテクニックとして高度な内容である。それに、それを弾けるようになる人はほとんどいなかっただろう。それよりコードや和声進行のことなどを教えて欲しかったし、そのときに自分で勉強しておけばよかったと、今頃になって思う。

クラシックギターをやっている初級、中級の人達で、簡単なコード進行を理解している人ってどのくらいいるのだろうか。これはフォークやロックをやってる人は知っている。理解はしていないかもしれないが、普通に使えるし、人と合わせることもできる。

そういえば、どこの大学か忘れたが、音楽大学で使う和声のテキストが変更されるらしい。なんと新テキストでは通奏低音を使っているそうだ。それが一番わかりやすいし、後々役立ちそうな気がする。

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