2016年6月28日火曜日

南の方の音楽

アメリカの南の方の音楽が気になっている。
ニューオリンズの70年代、いいですね。

この前亡くなったアラン・トゥーサン。
ピーター・バラカンのラジオで名前は良く聞いていたが、音源を聞きだしたのは最近。黒人とは思えないストレートな歌いっぷり。この辺が万人受けするところなんでしょうね。バックはニューオリンズのファンクバンド「ミーターズ」を核にして、ホーンセクションなど加えて、ゴージャスな作り。
大ヒットアルバムの連発した年1972年発売「LIFE, LOVE AND FAITH」と、超有名盤「SOUTHERN NIGHTS」。



そのバックバンドのミーターズ。今でもCDはいっぱい売ってるという人気バンド。ニューオリンズファンクといえば的な人気バンドです。これは「ニューオリンズ・ファンクの覇者」。アフロのおばさんがレコードを持ってこっちを見てる。ダサジャケの匂いがプンプンしますが、内容は文句なしです。このころからボーカル曲が中心になって、ホーンセクションや女性コーラスも。なんせカッコイイ!


昔に友人に教えて貰ったDr.ジョン「GUMBO」。白人でピアノ弾きながら歌う。CDは売ってしまっていたけど、パソコンに残ってたので、もう一度聴いている。
あらためて、かっこいいな、と思う。
1曲目「IKO IKO」はどこかでやりたいな。また「Stack-A-Lee」は憂歌団の「嫌んなった」と同じコード進行。というか、パクったんやろな。でも発表年は同じぐらい?
買い直そうかな。

アメリカではないんですが、イギリスのレゲエ界からFlowering INFERNO「1000Watts」。こんな人知らなかった。これもピーター・バラカンのラジオでかかってた時は70年代の誰かと思ってたら全然違って最近の人らしい。
まあ、アメリカの南を超えるとジャマイカなんで、場所的に似てるか。70年代のリーペリーを意識した内容ということで、ダブ的に音はこもりつつも、今なのでちゃんとクリアに聞ける。でもパッと聴いた感じでは古い感じに聞こえる。こんなの昔に売ってたら確実にヒットしてるはず。いやそうでもないかな(笑)
最近買ったレゲエCDではピカイチです。

それと、日本のフォークシーンで最近気になってたカニコーセン。兵庫県南部の加古川の人です。兵庫県における加古川の場所は、アメリカにおけるニューオリンズの場所に似てますよね。
メジャーなCD屋では入手困難なCDRを本人に注文。すぐに送ってくれました。なんと21曲入りで500円!
内容はフォークを中心にラップ、ロックなど多岐にわたる音楽性。今のリアルを歌うのがフォークならフォーク界のスターだ!!!! ・・・ちょっと言い過ぎました。
しかし、歌詞の内容がお金のない僕らのような者には本当に感じがよくわかる。それを憂いながらも笑い飛ばしてる(いや、苦笑いっぽいかな)視点もあって。
ゲスすぎる内容の歌詞もメジャーでは発売できないけど、こういう形態だったら売れる。

でも本当に、これはいいんですよ。僕の嫌いなシンガーソングライターをディスってるところもポイント高いし、ボブ・ディランや、高田渡、かぐや姫、BOROなどを知ってるともっと面白い。
いやー。いいもの買いました。今度はライブ行きたいな。

2016年6月19日日曜日

新兵器

Xaphoon(ザフーン)を買った。
ポケットサックスとかバンブーサックスとか呼ばれてる。
バンブーなので、もともとは竹やったのかな。これはプラスチック管。


リード楽器をやってみたかったので、前からAmazonで見ていた。1万円台後半〜2万円の金額が付いていたので買えずにいたけど、この前見てみると8千円台に下がっていた。ほぼ半額(?)ですね。迷わず購入しました。

マウスピースのところにテナーサックスのリードがついてる。音が出せるかどうか不安だったけど、なんとか音は出せた。
クラリネットのような、まろやかな音。でも音の出るときと出ないときがあるな。低い音を出そうとしてめちゃくちゃ高い音になったり。難しいもんですね。

こういう、オモチャなのか楽器なのか、きわどいところにいる物ってなんか惹かれるものがあります。鍵盤ハーモニカとかアンデス25Fとか。オモチャっぽいところを残しつつ、堂々とした楽器なのです。

バナナ部の新兵器として使える日は、はたして来るのか?
乞うご期待。

2016年6月17日金曜日

バナナ部単独ライブやろうかな

バナナ部の単独ライブを考えてるんです。
8月6日(土)、時間は未定、場所は此花区のモトタバコヤ、投げ銭death。
やるかどうか、まだ確定ではないですが、たぶんやります。(確率は98%ぐらいかな)

そういえば去年も単独ライブではないけど、3月にバナナ部ライブはやりました。場所は阿倍野にある「流流」(るる)。クリスタルボウル奏者の詩音さんとの対バン。宣伝をしていなかったのと、土砂降りの日で、なんとお客はバナナ部関連1名、詩音さん関連1名の合計2名でした。
とほほのほーーーー、でしたが、来ていただいたお客さんには満足してもらえたと思っています。(ほんとかな?)

今年は場所を、今、大阪で大注目の此花区、「モトタバコヤ」に変更しました。
いっぱい入って15人ぐらいなんですけど、まあ、入れますよ。
予約遅れても大丈夫ですが、その日の店主のクロエさんがコーヒー出すのが大変になりそうなので、僕に予約を入れてもらうと助かりますねー。(Email:cphm700@hct.zaq.ne.jp)

バナナ部を立ち上げて3年経ちました。
この3年は、劇団超人予備校の座長とその奥さんの朗読ユニット「ミツかね堂」の伴奏や天王寺動物園の「おはなしえん」への出演、超人予備校生の「おまもりともこ」のイベントへの出演など、楽しい日々でした。
そんな中、今年3月に、ナレーターのお仕事をされていて関西小劇場に詳しい甲斐さんの企画「本読みの遠足」というイベントに「ミツかね堂」と関わったこと、「物語の、うつわ(三)」に個人的に出演させてもらったことで、そろそろ自分の思っていることを吐き出さなくてはならない時期にきているのだな、と感じました。

今まで、個人的にやってきたことやバナナ部でやってきたことのまとめをやりたいなーと思っています。

そんなに上手いユニットではないですが、「下手に上手いやつよりは面白いやろ?」と思っています。
アホアホやけど切れてる、上手そうやけどモッサリしてる。そんな音を目指していますよ。

よろしくお願いしまーす!





2016年6月13日月曜日

センセイの鞄

川上弘美作「センセイの鞄」。僕がこんな恋愛小説を読むことはほとんどないのです。なぜ読んだかというと、朗読イベント「物語の、うつわ(三)」でやることになったため。(「物語の、うつわ(三)」は6月12日終了。次回(四)は7月。)
谷六にある、やままちギャラリーで月替りで展示している器(陶器)も同時に観賞できる、面白いイベントです。


「センセイの鞄」は、居酒屋で1人で飲んでいる三十代後半のツキ子さんが高校時代の国語のセンセイと再会するお話。お互い距離をとりながらも惹かれていく。最後は寂しい別れが待っているのだが、深いところでの静かな二人の結びつきを感じさせる。
面白いので読んでみてください。

「センセイの鞄」から抜粋した内容に、ところどころ音楽をつけるのが僕の仕事。
朗読をするのは甲斐さん、徳田さん、それに名俳優の秋月雁さん。みんな上手い人達です。こんなところに僕が出てもいいのか?稽古ではなかなかうまくいかなくてご迷惑をおかけしましたが、まあなんとか本番をむかえられました。
選曲でやりたかったのは、僕しか選ばないような曲を入れることでした。ちょうど調べていた、メルツ作曲の「an Malvina」とソル作曲の「Lecons」を初めと終わりに使いました。あとは、コード進行を決めて、それにそってのインプロ。
本番では、調子が出てくるまで時間がかかる。全然難しくないところでミスをするし、音楽がぎこちない。
中盤あたりでは調子が出てきて好きに弾く。心配していた調弦も狂わない。きっちりやるより、ある程度決めただけの状態の方がリラックスできる。
物語の後半はほとんど弾くところがない。朗読に集中するところ。演者達もいつもより熱が入っている感じだ。泣いているところの台詞が、本当に泣いているように聞こえる。いや、泣いていたのかもしれないな。それを聞いてこちらも影響を受けてしまう。最後の曲はもっと上手く弾くつもりやったけど涙で楽譜が霞んでしまった。

3月の「大人の遠足」に続いての甲斐さん企画。
素敵な人達と共演できた幸せをかみしめております。同時に、自分の音楽レベルをもっと上げなくては、とも思いましたね。

2016年6月7日火曜日

独立国家のつくりかた

「独立国家のつくりかた」という本を読んでいる。坂口恭平氏の本。
まあ新書にありそうな「〜を辞めるとお金が儲かる」とか、そういう感じのタイトルなんですが、一見ありそうでなさそうなタイトルなんですね。ちょっと、みんなより先にいっている感じ。

今、読み進んでいる途中。
土地を所有する、という考え方がどうなのか?と疑問を呈しているところから、一気に、3月11日の東北大地震以降、原発の情報を国民には一切発表していないのに国会議員の家族は国外に避難した、などの現行政府のやり方を避難する一方、現政府に依存する方法はやめて自分らで政府作ったらいいやん、ってところまで持っていく感じの本なんです。

現行政府は避難指示をだせない。いろんなお金が絡むしがらみから。でも、新政府は現状を1つのレイヤーから見るのではなく、複数のレイヤー(ものの見方)があって、違う見方で見てみることもできる。避難指示をだそうという指示もそういうところから出てきている。また、その費用はこの行動を助けてくれる人達がだしてくれることになったという。

この考え方、僕が会社で働いてるときにはわからなかった。働いて(会社員になって)お金を儲けて家を買うのがイイ、という価値観のなかで働いていたからだ。必ずしも会社からは必要とはされていない。いつでも変わりはいる状況。

でも、会社を辞めてからは、僕を必要としてくれているところがあることに気づいた。そこで自分のやれることをやるのは本当にありがたいことであると思うようになった。
今、僕を使ってくれている団体はミツかね堂という朗読ユニットと劇団超人予備校。アマチュアギタリストに過ぎなかった僕を音楽家として扱ってくれる。
ミツかね堂、劇団超人予備校、どちらも超人予備校に関係している人から成り立っている。上手い下手を問うことはなく、俳優の人間が持っている良さを肴に、全体を組み立てていく劇団。
そこの座長が脚本、演出を行っているのであるが、これが面白い。社会で忘れ去られているものにスポットライトを当てて、彼の良かったところや、今の状況、それを踏まえてこう思う、などを演劇に仕立てている。それに劇団員は自分の仕事(製作、衣裳、小道具など)をちゃんとこなしていて、皆から尊敬されるぐらいの仕事ぶりである。他劇団の俳優から、動物の役で面白い衣裳着たいから出して!とお願いされるぐらいなのである。そんな劇団をまとめている座長のやり方には非常に共感できる。

お金は貰えない(劇団の収入も微々たるものである)けれども、こんなことが彼にはできるから、といって、いつも使ってもらえることに感謝するのです。

こういうことが、普通の経済のあり方なのではないのか?そういうことを、この「独立国家のつくりかた」で、言っているのです。ギターを弾いたことで直接お金は貰えないけど、ギターを弾いたことに感謝され、またご飯も誰かがおごってくれる、みたいな。

お金が貰えるか貰えないかで行動を決めるのではなくて、もうちょっと自分の感性に従ってみよう、と思える本です。
こんな夢見がちな本を信じるべきでない、という多くの批判を受けると思いますが、今、脱出しなければ遅いのです。
もっと自分の頭で考えてみること、おかしな今の状況から逃げ出すことをお勧めします。

2016年6月6日月曜日

おまもりともこ寄席

無国籍料理Aggiにて「おまもりともこ寄席」を観てきました。
「おまもりともこ」はAggiのもりたみえさんと劇団超人予備校の尾松由紀さん、阿保知子さんの演劇ユニットです。2014年からやってるので、もう3年目になりますか。早いですねー。
いつもは魔人ハンターミツルギさん作のお芝居をやるのですが、今年は落語です。

初めの演目は「おまもりともこ」で、二人落語「天狗裁き」。うたた寝の夢の内容を教えろと言われても、見てない夢は教えられない、という問答が、おかみさんから始まって、奉行所へとエスカレートし、しまいに天狗にさらわれて同じことを聞かれる、という内容。
みえさんと尾松さんが交互に演じるが、途中で演じる登場人物が入れ替わったりして面白く聞かせる。登場人物の顔を描いた団扇を前に出しながら演じたりして、見ている方を混乱させないような心遣いも嬉しい。こんなやり方もあったんやなー。感心感心。
お囃子は阿保さんのピアニカと豊田くんの太鼓。これもなかなかいい感じでしたよ。チラシやパンフのイラスト、デザインも阿保さん。絵葉書の絵も。素敵すぎる。

2つ目は、クスミヒデオさんの浪曲弾き語り。エレキギターを弾きながら自作の浪曲を聞かせるというもの。これが最高に馬鹿馬鹿しくて大爆笑をさらっていった。内容はアントニオ猪木一家がブラジルに移民し、ブラジルで力道山に見出され日本でプロレスラーになるというサクセスストーリー。渋い声のクスミさんならでは。かなりネタとしても練られている。いつから温めていたのだろう。もっと聞きたい。


3つ目は、かんのとしこさんのアコーディオン演奏。こういう音楽が入ってホッとするとこも寄席ならではですね。かんのさんのアコーディオン、ミクロムスでは聞いたことあったけど、ほんとにいいですね。CD買いました。

4つ目は、魔人ハンターミツルギさんの落語。自作の「鏡」です。
あるとき洗面所の鏡に映る自分が話しかけてきて、今までうまくいかなかったことが好転していくというお話。しまいには妻までそれに気づいて、夫婦仲も良くなっていく。
ネタとしては今回のトップでしょう。さすが劇作家&落語作家です。月亭文都さんが演じたのは観ていたけど、作者本人のは初めてでした。

さて、大トリはナオユキさんのスタンダップコメディ。
いつもながらの小ネタ集ですが、今日はちょっと長め。初めは小さいころに親や学校の先生とした会話のネタだったが、だんだんと酔っ払いのおっさんネタに移って行く。酔っ払いをやらせたら、この人、最高に面白いね!また酔っ払いのスナックのママのところになると、スピードアップしてる。大爆笑でした。

今回の「おまもりともこ寄席」は豪華なゲストと、テレビはもちろん劇場でもなかなか観れない演目で、これを観た人だけが優越感に浸れるというちょっと得した気分になれるイベントでした。
いい日曜日でした。