2016年6月7日火曜日

独立国家のつくりかた

「独立国家のつくりかた」という本を読んでいる。坂口恭平氏の本。
まあ新書にありそうな「〜を辞めるとお金が儲かる」とか、そういう感じのタイトルなんですが、一見ありそうでなさそうなタイトルなんですね。ちょっと、みんなより先にいっている感じ。

今、読み進んでいる途中。
土地を所有する、という考え方がどうなのか?と疑問を呈しているところから、一気に、3月11日の東北大地震以降、原発の情報を国民には一切発表していないのに国会議員の家族は国外に避難した、などの現行政府のやり方を避難する一方、現政府に依存する方法はやめて自分らで政府作ったらいいやん、ってところまで持っていく感じの本なんです。

現行政府は避難指示をだせない。いろんなお金が絡むしがらみから。でも、新政府は現状を1つのレイヤーから見るのではなく、複数のレイヤー(ものの見方)があって、違う見方で見てみることもできる。避難指示をだそうという指示もそういうところから出てきている。また、その費用はこの行動を助けてくれる人達がだしてくれることになったという。

この考え方、僕が会社で働いてるときにはわからなかった。働いて(会社員になって)お金を儲けて家を買うのがイイ、という価値観のなかで働いていたからだ。必ずしも会社からは必要とはされていない。いつでも変わりはいる状況。

でも、会社を辞めてからは、僕を必要としてくれているところがあることに気づいた。そこで自分のやれることをやるのは本当にありがたいことであると思うようになった。
今、僕を使ってくれている団体はミツかね堂という朗読ユニットと劇団超人予備校。アマチュアギタリストに過ぎなかった僕を音楽家として扱ってくれる。
ミツかね堂、劇団超人予備校、どちらも超人予備校に関係している人から成り立っている。上手い下手を問うことはなく、俳優の人間が持っている良さを肴に、全体を組み立てていく劇団。
そこの座長が脚本、演出を行っているのであるが、これが面白い。社会で忘れ去られているものにスポットライトを当てて、彼の良かったところや、今の状況、それを踏まえてこう思う、などを演劇に仕立てている。それに劇団員は自分の仕事(製作、衣裳、小道具など)をちゃんとこなしていて、皆から尊敬されるぐらいの仕事ぶりである。他劇団の俳優から、動物の役で面白い衣裳着たいから出して!とお願いされるぐらいなのである。そんな劇団をまとめている座長のやり方には非常に共感できる。

お金は貰えない(劇団の収入も微々たるものである)けれども、こんなことが彼にはできるから、といって、いつも使ってもらえることに感謝するのです。

こういうことが、普通の経済のあり方なのではないのか?そういうことを、この「独立国家のつくりかた」で、言っているのです。ギターを弾いたことで直接お金は貰えないけど、ギターを弾いたことに感謝され、またご飯も誰かがおごってくれる、みたいな。

お金が貰えるか貰えないかで行動を決めるのではなくて、もうちょっと自分の感性に従ってみよう、と思える本です。
こんな夢見がちな本を信じるべきでない、という多くの批判を受けると思いますが、今、脱出しなければ遅いのです。
もっと自分の頭で考えてみること、おかしな今の状況から逃げ出すことをお勧めします。

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