2017年9月17日日曜日

アンビエント

「中津SOUND EXPO」に行ってきました。場所はウルフルズが昔バイトしていたという老舗カフェ、カンテグランデです。
雨の中、さんざん迷ってギリギリにたどり着きました。なんで迷ったんやろなー。

さて、「中津SOUND EXPO」ですが、仁井さんという、最近知り合いになった若い人が主催してる、即興のアンビエント音楽をライブで聴かせるというもの。

1組目は仁井さんと風間さんのデュオ。
仁井さんはエレキギターを使い、空間系のエフェクターを使って音を重ねていく。リズムはなく、音がボワーっと鳴り続けていく。それに風間さんがパーカッションでリズムを重ねていく。
これが、なかなかいいんですよ。このコンビは前にも見たことがあるんですが、仁井さんのギターで作り上げる音空間が気持ち良いんです。変化していないようで細かい変化を次々とつけている。ギターはジャズマスターなんですが、全然ジャズマスターの音じゃないです。音だけ聴いたらギターとは絶対に思わないな。
それにリズムを重ねてくる風間さん。いい音の使い方をしているなー、と思うのですが、もうちょっと思い切りが欲しい。場面を変えたいときにどう変えたのがわかりにくい。だんだんとわかってくるときもあるし、どうしたいのかがわからないときも。部分的にはすごく上手いのに、ちょっと残念な感じがするんだな。

2組目はかつふじたまこさん。
チープな楽器やおもちゃを混ぜながらの鍵盤ハーモニカ演奏。それに詩の朗読も加わる。一人で全部やるんですが、これがすごかった。
鍵盤ハーモニカの音にキレがあるし、他の鳴り物を入れるタイミングや、放すタイミングが素晴らしくよかった。楽器の演奏力はこの3人のなかではずばぬけているかな。
それに詩の内容と選ぶ音が完全にリンクしている。複雑な感情を音で表すのに完全に成功していた。別の場面との対比もバッチリ。ちゃんと空気を作っていけるんですねえ。前に見たときも良かったけど、もの凄く進化してる。

途中30分の休憩があって、その後、風間さん、仁井さん、たまちゃんの順で10分ぐらいづつやって、最後に3人の合奏。合奏の始まりはたまちゃんの鍵盤ハーモニカ。一瞬で空気を変えた。
それに2人が加わっていく。ぞくぞくするねえ。
中国武術の演舞の木石さんも加わり、不思議な世界が展開されていった。

木石さんは酔拳っぽい感じでやってて、最後ちょっと前に突然激しく動き出した。これ、ちょっと音楽と合わないかなー、と思った瞬間、パーカッションの風間さんが何かに憑かれたように太鼓を叩きだした。
シンバルを絡めながら、完全に木石さんの動きと合ってる!
もうさっきとは別人。風間さんの演奏はこんな瞬間を観たかったんですよ。ほんと嬉しかったねえ。

素晴らしいライブでした。
ライブに来るお客さんだけではないので、客席はちょっとザワザワしてたのが残念かな。この3人の演奏はもっと静かなところで聴きたいね。
でも、自分の演奏で客席をシーンとさせたらゾクゾクッとするやろな。そんな場面がいくつかありました。

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